「自分を変えるために

 何かきっかけが必要だった」

飯塚 遼馬さん

 

esportsスタートアップ「RATEL」にてインターン

東京学芸大附属国際中等教育学校5年(高2)

在籍:2018.10 - 2019.12

#高校生 #esports #インターン

(聞き手:長谷川、学年はインタビュー当時)

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飯塚くんがインターンしている、esportsスタートアップの「RATEL」は、何をやっている企業なの?

 

今、esportsで「〇〇大会に優勝しました」を証明するものがないので、まずはesportsの戦歴を保証できるポートフォリオをつくりたいんですよね。世界にも強い競合がまだ全然いないんです。ただ、そもそも問題は、海外に比べて日本は圧倒的にesportsの大会数が少ないことだから、簡単にesportsの大会を開催できるプラットフォームも開発しています。さらには参加者にとっても、esportsの大会情報が1つにまとまってると便利なので、1つのサービスですべてできるようにして、それで世界に入り込もうとしてる。日本はもう2〜3年で切り上げて、アジア展開しようというのがRATELの考え方です。

そういう視野で考えながら、今は日々ウイイレ(「ウイニングイレブン」、世界で1億本以上売れているサッカーゲーム)の大会を主催してるんだよね。

何のために大会をやってるかというと、RATELはesportsの大会を開催するためのプラットフォームを開発しているから、それをローンチしたときに、いかにユーザーを囲い込むかを考えなきゃいけない。そのときにウイイレのユーザーを囲いたいから、ウイイレで一番大きい大会になろうとしています。それが色んなゲームタイトルでできていたら、RATELのプラットフォームの普及率が上がって、大会も増える。そうすればesports市場が広がって、(賞金が増額するなどして)esportsに関わる人の幸福度が上がる、という思想の下でやっているんです。

スピード感を求めているから、スタートアップっていう形で、事業やプロダクトをつくって、爆発的に成長させる。そうやって、esports市場を急激に伸ばさないと、今の日本のプロの人たちが、それこそ大した賞金も稼げずに、ぼろ雑巾みたいな使われ方をしてしまって、全く輝けないまま選手生命を終えてしまう。それが悔しいんですよ。

飯塚くんと何度も話す中で、esports選手に対するリスペクトや、プレイする環境を何とかしたいって気持ちが、一貫して強いのをすごく感じるんだよね。

 

僕がそもそも、この考え方は全部会社から影響を受けてて。会社の人が、全員そう思っている。みんな色んなことやってるし、考え方も違うけど、そこに強い共感があるからこそ繋がってて。メンバーが平均18歳なんですけど、18歳がまとまるわけないんですよ。高校生もいれば、学校行ってないやつもいれば、エンジニアとして1000万円稼いでるやつもいるし。

そこが1つ同じ方向を向けるっていうのは、うちの代表の熱量があるから。そこに共感する人たちがいて、おもしろいから一緒にやろうってなってる。良い意味でヤバいやつらが集まってるけど、一緒にいられるんですよね。普通だったらまとまらないと思うんですよね。もうなんかエゴの塊みたいな人たちばっかりなんで。

本当に、今の会社に出会えて良かったよね。

 

これ(1on1 college)がなければ、出会えてないんじゃないですかね。

でも最初は、このプログラムに参加して、学校での課題研究(自由なテーマ設定による論文執筆)をちゃんとやりたいっていう動機だったんだよね?

 

そう。まさにそれです。何が目的で1on1 collegeに入ったかっていうと、周りが帰国子女ばっかで、行動力ある人ばっかで、みんながすごかったから。例えば研究者や社会人にインタビューに行ってて、どうやってるんだろう、僕にはできないしなって思ってたんですよ。それで、自分を変えなくちゃ、何かきっかけを与えなきゃダメだなって思って。こういう人間になりたいとかもなく、ただ研究を進めたかったから、きっかけが何か必要だった。

でも、インタビューしたい人がいたら、例えばメールするとか、SNSでダイレクトメッセージ送るとか、具体的な手段がわからないわけじゃないじゃん? 何がそう思わせていたの?

 

一歩を踏み出す力がなかった。「危機感」がなくて。esportsについても、自分が周りに対して遅れてるっていう危機感がなかったんですよね。でも、周りがすごくきらきら輝いて見えたんですよね。自分は特別頭が良かったわけでもないし、サッカーがめっちゃうまかったわけでもないし、ちょっとまとめ役とかやってたけど、それ以外に突出したことってなくて。おれこのまま将来どうなるだろうって考えたときに、なんかやらないとヤバいなっていう危機感。それでインタビューも行こうって思ったし、1on1 collegeも入ろうと思ったし。

危機感を持ったきっかけは、何かあったの?

 

考えてみると、危機感は持ってなかったわけじゃないですね。まずいとは思ってたんだけど、なんとなくそこから目を背けていた。そこに目を向ける後押しをしてくれたのは、確実に1on1 collegeなんですよ。だってこのプログラムがなければ、一歩行動しようとは思ってない。というか、このプログラムに入ろうと思ってる時点で、その背中を押してもらってるじゃないですか。実際に入ってからは、持っていた危機感に対してどう立ち向かっていくか、どう解消していくかを深める上でも役に立ったし。

1on1 collegeに入ることが一歩目だったんだね。やっぱり入るのって抵抗あったの?
 

ありましたよ。入ってどうなるんだろうって。(笑)

初めての参加者の一人だったしね。(笑)

 

やっていけるのかなっていうのもあったし、乗り切れるのかっていうのもあったし。でもやらないとなって思って。そこが一番最初の、行動の一歩目です。

でもそのあと、何度も停滞しました。一歩進むと、満足しちゃうんですよ。危機感が安心感に変わるんで。

だからといって、おれが「危機感持てよ!」ってアプローチしたわけじゃないよね。

 

そうですけど。何て言うのかな。危機感が解決されたら安心感持つじゃないですか。でもまたメンタリングされるじゃないですか。いろいろなことについて、どうだったの?って聞かれるわけじゃないですか。それを聞かれてるうちに、自問自答してくんですよ。質問に答えるために、1回自分の中で噛み砕く作業をしないといけないわけで。そのうちに、あれ? なんかやばくない? って浮かび上がってくるんですよね。

次の危機感が湧いてくるのは、飯塚くんがもともとそういうタイプで、根本的に向上心が強いのかな?

 

いや違うと思いますけどね。みんな(向上心が)あると思います。絶対みんな成長したいと思うんですよ。でも、危機感をもう1回見つけるっていうのが、一人だとどうしても難しい。誰かが話を聞いてくれるだけで、新しい何かは生まれてくるんじゃないかなって思います。

では最後に、当時の飯塚くんみたいな人へ、昔そうだった1人としてメッセージをお願いします。

 

本当に何でもいいですけど、自分の中で関係ないなって思ってることに、一歩踏み出してみると、実は全然面白い世界が広がっているって言いたい。やる前から全否定しないでほしい。そこかな。やる前から「自分はやらなくて大丈夫」じゃなくて、そこを1回やってみる。その上でもし自分に本当に必要ないと思うんだったら、僕はそれで全然いいと思うんですよ。でもそれをずっと繰り返していたら、いずれ自分の中でピンと来るものが見つかるのではないかなって。どんなことに挑戦しても、結局は自分の好きなことと結び付くってわかったから、やってみてほしい。

僕は1on1 collegeを辞めたは辞めたけど、しっかり自分でできるようになったっていう、ある程度の自信がついたから辞めただけであって、ここ(1on1 college)に対する感謝はずっとあるし、自分を成長させてもらったと思ってる。本当に(インターンを始めた)ここ半年なんで、自分は。1on1 collegeは本当に良かったなと思う。整理していけばいくほど、大事だったなーっていうか、自分にとっては本当にターニングポイントになったなって思います。

インタビュー後も「今は危機感を探してすらいる」「危機感がどんどんアップデートされていく」「次は危機感を与えられるような存在になりたい」と、話は尽きませんでした。

飯塚くん、ありがとうございました!