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鈴木 光

​大学2年生

​「大学2年生ってすごい時期だと思います」

 自分の環境が、学校と大学と自宅と、あと何人かの友達とかバンドとかしかなくて、もう1つ欲しいなと思って。全部にもやもやしてたので。家は楽しかったから救われてたんですけど、学校もバンドももやもやしてたので。もっと吐き出せる場所がほしいというのがうっすらあって。特に学校に関して、具体的に言うと転科したいとまで思ってましたし、独特な噛み合わなさを感じてたんですよね。

 

 (美大の)油画専攻にいるけど別にそんなに油絵を描きたくないとか、今の場所が自分にちゃんと合ってるのかとか考えてた。学校自体は好きだったけど、(キャンパスのある)橋本の雰囲気が嫌だとか言ってたし、教授という存在自体が敵に思っちゃってたし、いろいろなものに対するフラストレーションが溜まってて。そんなこと考えてることも正しいのか?とか、ぐるぐるしてたんですよね。

 でも今振り返ると、単純に自分のものの見方の問題かなと。環境的要素というより内面的な要素が大きかったのかなと思ってて。現実的に今その環境は全く当時と変わってないですけど、今はすごく満たされてるというか、いい感じの状態まで来てるんで。

 自分の中へ中へ(意識が)向いてたのが、周りに向き始めたっていうのはすごく大きいと思ってて。一番大きかったのはそこな気がする。(自分の外のことを)知ろうともしなかったし、それによってそもそも考えることすらもできないし。大学入るとよく自分探ししがちじゃないですか。急に空間が開かれて、知らない人ばっかになったときに、頼りになるのがもう自分しかいなくなっちゃうんですよ。それで自分と向き合いがちになった気がする。

 

 例えば具体的にいうと、教授から自分が理解できないことを言われると、教授みんなが敵だと思っちゃってたんですけど、よく聞いてみるとそれにも意味があったり、勉強になることを言ってくれてる人や、実際におもしろいものを作っている人がいたりとか。全然敵じゃなかったんだと気づきましたね。

 あと周りの学生では、今までは人の作品を見ることはするけど、そんなにのめり込んで見ることはなかった。人の作品を身構えずに見てみると、めちゃくちゃ頭おかしいんだなとか、本当におもしろいだなって思うことがたくさんあって。心から感動した作品もありました。

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 (1on1 collegeは)すべての大学2年生におすすめしたいですね。1年生は大学入ったばっかで訳わかんなすぎて、でもそれで良い部分もあるじゃないですか。でも2年生はちょっとはわかり始めないといけない。しがらみなく一番何かに集中できる3年生が控えてる訳だし。

 僕の人生上では一番いろいろ入ってくる時期で、いろいろ起こってる時期で、訳わからなくなっちゃう。ここでは自分の中で整理がちゃんとできる。3年時に何かに集中するっていうのは、やっぱり環境とか自分の心理状態が落ち着いてないと取り組めないことだと思ってて。1年生の頃に比べたら集中度が全然ちがう。

 僕のイメージしやすい、悩んでいる人たちが大学2年生。一番ぐちゃぐちゃしてる時期。周り見てても結構います、こいつにおすすめしたいなっていう人は。大学2年生ってすごい時期だと思いますよ。浪人してなかったら成人も迎える訳で、もう次は3年生で。すごい時期だなって。がむしゃらというか。経験しながら思う。


 

 今は、自画像を描こうかなと思って。昨日成人式だったんですよ。成人って考えたときに、今の顔を描いときたいなと思って。絵を描く人間として、描いとかないといけないような気もしていて。

 

 表に出す予定なのは、高校時代の友達と作ってるアニメーション。自分が脚本も担当してます。夏に向けてやって、発表するのは秋の学園祭頃に合わせたいなと。他の美大で全く別のことを勉強してる人たちとの制作なので、新鮮で、めちゃくちゃおもしろいですね。

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(2020.1.14、学年は当時)

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